テグリ好きのためのサイト
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テグリと暮らす
●飼う前に●
ここでは、テグリをメインとした水槽(そんな人は滅多にいないと思いますが)
を作るための手順を紹介します。
水槽の仲間として飼う方は参考程度に。
テグリにとって快適に、そして最終的には産卵・繁殖も目標とした
水槽作りを目指します。
ニシキテグリの飼育がベースですが、種類によって応用していきましょう。
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●・・・まずは海水魚を飼育できる状態にしてください●
海水水槽の立ち上げ方などはそういう本やサイトを参考にどうぞ。
オススメのシステムなんですが、
硝酸塩は少ないほうがいい。
プランクトンは多いほうがいい。
水槽がキレイなほうがいい。
ですよねえ。
それなら、
上置き海藻水槽(サイドフローもしくはオーバーフロー)+サンゴ水槽(飾りサンゴでも可)
がいいと思います。
なぜならウチがそうだからです。
オーバーフローのステキな高性能水槽をお持ちの方は
このへんは読み飛ばして下さってかまいません。
メタハラを本水槽のサンゴと共有できるし、海藻に硝酸塩を吸収してもらって、
プランクトンも培養供給できますよ。
ただし、海藻が正常に生育しない状態では逆効果ですのでご注意を。
ウチの海藻水槽はアクリルを貼り付けて作った自作の水槽(600×110×120)です。
手作りのわりに丈夫で、2年間水漏れなく機能しています。
マキシジェットをナチュラルウェーブ2で間欠運転させて海藻水槽へ給水、
サイドフロー(水作の底砂掃除器具・プロホースの部品)から本水槽に落とします。
トリミングしても、1ヶ月くらいでサイハイヅタでミッチリになります。
上置きフィルターよりはるかに浄化能力が高いと思いますがどうでしょう。
現在ウチの濾過はコトブキのパワーボックス90用ですが、
以前はエーハイムのエココンフォートSサイズでした。
あと、うちは本水槽にDSB(ディープサンドベッド)といって、
底砂を10〜12センチの厚さに敷いています。安定まで2年半ほどかかりましたが。
ちなみにDSBである必要は全くありません。これは若気の至りです。
5センチくらい敷けばいいんじゃないでしょうか。
実際、5cm以下はほとんど機能していないように見えます。
底砂を厚く敷く方は、ゴカイなどを入れましょう。
適度に底砂を攪拌し、潜った穴から底砂の中にわずかに栄養源を供給し脱窒を促します。
サンゴの必要性はないんですが、メタハラの光がもったいないし
枝サンゴやハマサンゴが成長することでレイアウトを複雑にしてくれます。
テグリ自体は強い光をなるべく避けて行動するようです。
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●水槽のサイズ●
産卵のときにペアになって上昇するので”高さ”がある程度欲しいところです。
ウチは高さ45cmで底砂12センチなので、実質水面までの高さは30cmもありませんが
産卵行動には支障ありませんでした。
大型のイッポンテグリなどをペア飼育するのなら、幅90、高さ60cmは欲しいですね。
小型のテグリでも底面積はあったほうがいいんですが
レイアウトが複雑なら30cmキューブでもいけるのでは?
底面積が狭いと、餌付けのときにエサを食べる前に掃除されてしまう可能性があります。
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●照明●
海藻が育つ程度の照明なら蛍光灯・メタハラ・最近出始めているハイパワーLEDなど。
メインの照明はお好きなものを選んでいいんですが、
照明が消えた後に産卵行動をするので、常時ブルーLEDを1〜2灯つけることをオススメします。
キレイですし、1灯3W程度ですので電気代も気になりません。テレビの待機電力程度です。
最近は1個600〜700円のものが多く出ています。
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●水流●
強い流れをあまり好みません。泳ぎがあまりうまくないので、吹き飛ばされます。
レイアウトを複雑にすることである程度強水流を抑えることはできますが、
ゆっくりした大きい流れを作るように心がけましょう。
エサの時間は水流が止まったほうが食べやすいので、on/offの調節が可能な状態にしてください。
ウチは本水槽の水流を本水槽内のマキシジェットでやっていたんですが、
クーラーを通過した水流が少ないと感じたので
外部フィルターの容量を上げて、SQWD(スクイド)という装置を接続しました。
SQWDは水車式歯車内蔵の装置で左右に水流を切り替えるものです。
無電力ですし、ポンプによる水温上昇やモーター音もないのでいいと思います。
あと、プランクトンや生体のために本水槽内にモーターやプロペラが入るのは
ちょっといただけなかったので。
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●プランクトン(付着性)を手に入れましょう●
海水水槽には、何はなくともまずはプランクトンです!
通販、磯採取などでプランクトンを手に入れましょう。
付着性のプランクトンは、コペポーダ・ヨコエビ・ワレカラなどです。
磯採取は、水槽内に邪魔なものが侵入するのでそれらを処理できる方のみお願いしますね。
プランクトンは観察するだけでもかなり楽しいので、オススメです。
プランクトンの通販が可能なお店は「リンク」からどうぞ。
「うちはペレットを食べてもらうんで、プランクトンはいらん!」
という方は入れなくてもいいです・・・。
ウチの水槽は水槽前面以外のコケは基本的に取りません。
ハネモなどはサンゴの成長を阻害するので別ですが、
プランクトン維持・培養のためにはコケも必要だと思います。
ちなみに、プランクトンは海苔(のり)が好きみたいなので
味付けじゃない普通の海苔を一週間に2回程度、
ほんの少し(親指の先程度)だけ与えています。
ウミケムシやウミミズムシが死ぬほど寄ってきます。
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●掃除係を入れましょう●
テグリはどの種類も食べるのが遅く、少量を何回かに分けて食べる傾向があります。
それを何度も繰り返すので、トータルで見ればかなりの量食べていることになります。
乾燥飼料であれ冷凍餌であれ、1回の給餌量は少しだけにしましょう。
エサについては「テグリの好み」へ
食べ残しが多く、食べるときに周りにカスを撒き散らします。
掃除係に片付けてもらいましょう。
小さいヤドカリ、多毛類、ムシロガイなどがいいと思います。
エビ、カニ、ヤドカリなどはかなり素早くエサを片付けるうえに、
彼らの食事中にテグリが近づくと攻撃するのでちょっと微妙です。
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●レイアウト●
海では、テグリの仲間は枝サンゴの群生地や岩場にいることが多いようです。
水槽の半分程度まで枝状ライブロックや飾りサンゴを組んで複雑なレイアウトを作りましょう。
屋根状の地形の下に好んで入ります。
見た目にあまりこだわらないのであれば、アクアリウム用品で陶器製の土管や
タコツボのようなものがありますので、それを入れてもいいでしょう。
骨サンゴを瞬間接着剤でくっつけて、接合部をコーラルボンドで埋めてレイアウト用の
骨組みを作ってあげれば落ち着くと思います。
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●混泳●
テグリがメインだと言ってるのに・・・。
とはいえ、中層を泳ぐ魚を入れたいですよね。
産卵・繁殖を狙っているなら、テグリだけにしましょう。
他の魚は、卵を食べようとして産卵のジャマをします。
別に狙ってないなら、どうぞお好きな魚を入れてください。
ハタタテハゼなどは暗くなると眠るので、
産卵のジャマをしません。
遊泳性のハゼの場合、飛び出しに注意しましょう。
夜行性のバンガイ・カーディナル(プテラポゴン・カウデルニー)などは
産卵のタイミングを見計らって付きまとい、卵をパクパク食べちゃいます。ご注意を。
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受け入れ準備ができたら、テグリを入れましょう。
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