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仔魚飼育の手順マニュアルっぽく書いてますが、全然違います。
だって結局成功してないんですもの〜

仔魚飼育



●繁殖に挑戦するなら用意しておくもの●



初期飼料
Sサイズワムシ
なかなか売ってませんが、なんとか手に入れましょう。
購入可能なショップをリンクのページに載せておきました。



●ワムシの管理用品●
(ワムシ培養容器・クロレラ・栄養強化剤)


●5ml以下の駒込ピペット●
1mlインクスポイトがあると何かと便利です。


●仔魚用の飼育容器●
本水槽内で孵化・飼育する場合)

フックやキスゴムで本水槽内に固定できる容器。
市販の淡水魚用産卵ケースなどは、スリットが仔魚より大きいため使えません。
また、ワムシが抜けるので採卵したネットのまま仔魚飼育はできません。
なので、クマノミ繁殖用として売っているケースを使うか、
工具をお持ちの方は自分で作りましょう。

ワムシネット(40μmほどのネット)があると何かと便利です。



ちなみに、こまめに底面のゴミ取りや換水をする方は
容器を加工しなくてもいいです。
ガラスビンでもプラケでもお好きなものをお使いください。






■飼育容器(ワムシ給餌用)を作る■
(以下、仔魚容器)




[ 使うもの ]


●プラケース
1リットル〜3リットル程度のもの


●ワムシネット(ネットのみ)
(ルクールさん・日海センターさんなどで売ってます)


●φ16〜20塩ビ管
もしくは代用できるもの(長さ1cmほど)




[ 作り方 ]


●まずは、プラケースの底に塩ビ管が入る穴を空けます。
ホールソーなんて大げさなものは使えないので、リーマーでガリガリ空けましょう。
プラケースと塩ビ管の間にワムシネットを入れるので、微妙な調整が必要です。



●ワムシネットを塩ビにかぶせて、穴に通します。
(隙間がないように注意)


●両面キスゴムを使うか、フックを自作するなどして
水槽に固定できるようにします。

太いストローにエアチューブを入れた掃除用具を使って
サイホンで底面のゴミ取りと同時に水を吸い出すと、
水槽内の水が飼育容器の中に入ってきます。

ワムシを逃さずに水を入れ替えることができますね。




日海センターさんで販売している”ゆりケース”がこれと同じ構造です。
本水槽に入れる場合、本水槽の水質・水温を共有できます。
広い水槽ならいいんですが60以下水槽だとかなり邪魔です。




[ 別水槽で仔魚飼育する場合使うもの ]


小型水槽(30cm以下)

海水魚を飼育できる環境にする用具一式
(フィルター・クーラー・ヒーターなど。)



塩ビ半球
(仔魚容器に入る大きさのもの)

シリコンエアチューブ

エアチューブ用L字コネクタ

など




仔魚用水槽は、あらかじめ立ち上げておきましょう。




●小型水槽を正常に立ち上げます。



●上記の仔魚容器本水槽内容器としても使えます)を作ります。



●孵化装置を作ります。


塩ビ半球の真ん中に穴を空け、L字コネクタをさしこみます。
コネクタにエアチューブをつなぎます。
安定して浮かべるために発泡スチロールの切れ端に切込みを入れて
さしこみます。

これをあとで仔魚容器の中に入れます。
採卵するまで水は入れません。

「受精卵は浮かべておくだけで孵化する」とどこかに情報がありましたが、
なるべく何かに接触しないように、またカビが生えないようにしたいと思いました。
なので、エアレーション(細かくない泡)で水流を起こし、
受精卵を攪拌する装置を作りました。

もしかしたらブライン孵化器が応用できるかも。要はブラインの孵化と同じです。

この装置で、300個採卵して200匹以上の孵化に成功しました。



●立ち上がった小型水槽に、仔魚水槽を固定します。



完成です。


これは上のシステムを試験的に組み立てた水槽です。
現在はメダカの繁殖で検証しています。
メダカは水質悪化に強いので、フィルターはエアリフト式です。
ワムシの必要がないのでプラケの下は穴が開いたままです。
仔魚水槽にはエアストーンを入れて緩やかなエアで水流を起こし、
酸素供給しましょう。
水槽を発泡スチロールに入れることで、急激な水温変化を抑えます。





小型の水槽を使うのは、仔魚がワムシを発見しやすくするためです。
仔魚は目が発達していないので、チラチラと動いているもの、
しかも自分の目の前まで来たものしか食べられません。





ここより下の記事は、結局失敗に終わった管理人の体験によるものです。
もっといい方法がある、簡単な方法を発見したという方はこっそり教えてください。






●孵化●


受精から約14時間前後(水温27〜8度)で孵化します。
水温が低くなると、孵化に時間がかかるようです。




飼育水を入れた孵化器に卵を入れ、エアレーションして水を回します。
その際、ウチでは表面保護になるかと思いテトラ・アクアセイフを1ml入れました。

発生の様子を見ながら、孵化の1時間ほど前にエアレーションを止め
沈んだ卵・未発生の卵をを処分しておきます。

しばらくすると、上の写真のような仔魚が孵化します。
半透明で、体長約2ミリ。
オタマジャクシのように見えますが、丸い部分はエッグサックといって
栄養が入った袋です。

最初はこのエッグサックの栄養を使って成長します。



孵化した仔魚にショックを与えないように、そーーーっと孵化器を沈めていき、
仔魚容器の水を流入させて仔魚をゆっくりと仔魚容器に移しましょう。
孵化器はうまいこと取り出してください。

または、孵化の1時間ほど前に沈下卵を取り除いたあと、
孵化直前の卵を仔魚容器に移したほうが楽かもしれませんね。







●初期飼料●





孵化後、約2日経過すると口が形成され、”開口”します。

ニシキテグリの仔魚の口はとても小さく、
Sサイズのワムシでも少し大きいくらいです。

ワムシ以外に初期飼料として使えるプランクトンがいないか、開発が待たれるところです。



さて、仔魚が開口したときにはすでにエサとなるプランクトンが周りにいるように、
孵化したときに仔魚容器にはワムシを入れておいて、
ワムシの幼生が生まれてくるぐらいにしておきましょう。



ここが仔魚の運命の分かれ道、

ワムシを食べることができれば少しは希望がありますし、

食べられなければここでおしまい。




クマノミは仔魚が大きいので、Lサイズのワムシやベビーブラインなど
初期飼料に選択の余地があるらしいです。うらやましい。






★仔魚飼育の注意点★



●急に光を当てない
生まれたばかりの仔魚は目が弱いので、強い光を当てただけでも
ショック死する可能性があります。


●水流を当てない
骨折します。


●落ちた仔魚は早く処分する
アンモニアが発生します。
残酷なようですが「仔魚は落ちるもの」と割り切って
生き残ったものに期待しましょう。


●ワムシを切らさない
できるだけマメにチェックしましょう。


●エア・室内は清潔に
埃から雑菌が入ります。
ニコチンは血管を収縮させるので、タバコの煙もいけません。



と、ちょっと神経質な感じですが。
できる限りのことはしましょう。
仔魚はちょっとしたことですぐ全滅します。†

海の中なんて波もあるし水温も水質も天気によって激変するのに
なんで仔魚が成魚まで育つんだろう?
不思議です。自然の力は偉大です。







おまけ


仔魚が大量斃死する原因の一つに、水中のビブリオ菌があるといいます。
ビブリオ菌をワムシが体内に取り込み、そのワムシを食べた仔魚が死んでしまうそうです。


広島県立水産海洋技術センターの実験では
植物プランクトン、キートセロス・カルシトランスに赤色LED照射で
18〜24時間で90%以上のビブリオ属細菌を殺菌できたそうです。
これは、アレロパシー(他感作用)というもので
キートセロス・カルシトランスが増殖するときにビブリオ属細菌の増殖を
抑える物質が出るためらしいです。(詳しいことは書かれていませんが)
近年、水産用医薬品が薬事法改正によって使用できなくなったために
細菌汚染で種苗の生産効率が低下しているそうです。

この方法でキートセロスを生物農薬として使用できる可能性が期待できるとのことです。


この技術が完成すれば、家庭での海水魚繁殖も効率よくできるかもしれませんね。

ただ、何リットルあたりに何ワットで照射したかが書かれてないんですね〜。

キートセロス・カルシトランスは
ヤンマーさん、もしくはアイエスシーさんから購入できますので
お暇な方は実験してみてはいかがでしょうか。

あっ
ビブリオ菌が減ったかどうかを確認する手段がないですね・・・




管理人が書ける記事はこれくらいが精一杯です。
これよりあとは、あなたの飼育技術テグリ愛次第。
がんばって繁殖目指しましょう!




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